2020年1〜3月 日本茶輸出実績

 世界的な新型コロナウイルスの猛威により、世界経済は大きな変動を余儀なくされている中、「茶」と謂えどもこの範疇から逃れることはできない。
 この様な環境の中、1〜3月日本茶の輸出は何とか前年比95%の金額を確保した。
 注目すべきは、輸出数量で前年比107%を達成したことであるが、残念ながら、平均単価が前年比89%と安価な茶に流れたことで、金額では前年をクリアできなかった。
 内容的に見ると、上位10ヵ国で、数量の93%、金額の93%を占めており、特に上位の米国、台湾の2ヵ国で数量の69%、金額の65%を占めている状況から、今後の輸出戦略を、これら各国を「重点国」と位置づけ、進めていかなければならない。
 しかしながら、上位の中でも、シンガポール、ドイツ、香港、カナダの落ち込みが激しい一方、タイ、マレーシアの伸張は著しく、今後が楽しみである。
 EUとアセアンを比較すると、今やアセアン諸国への数字の方が大きくなっているが、推進コスト、輸送コスト等、トータルで考えると、身近なターゲットとしてアセアン諸国が有利と言える。域内に大きな競争相手が居るだけに、早期に日本茶ブランドを確立し、定着を図らなければならない。
 新型コロナウイルスの蔓延は、世界的には4月に入ってからが本格的である為、経済の停滞に伴い日本茶輸出も極めて厳しい状況にある。
 早期の終焉を祈るばかりである。


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2020年1〜2月 日本茶輸出実績


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